北陸新幹線が開業し、ぐっと身近になる金沢。その街の小さな酒蔵で醸された奇跡の物語。
大赤字を抱えた老舗の酒蔵。その一人息子でエリート銀行マンの相楽修一(伊藤英明)は、思わぬことから銀行を辞め、酒造りに人生を賭けることに。わらをもつかむ思いですがりついたのが、伝説の老杜氏?鷲尾勇作(津川雅彦)だった。だが勇作は「鬼」と恐れられた男。「鬼に食われても構わない」と覚悟を決めた修一だったが、勇作がめざす“理想の酒造り”のため借金はさらに膨らみ修一は苦境に追い込まれる。しかも、勇作のもとで働く「蔵人」は酒造りの素人。それぞれの事情で行き場を失い、酒蔵に転がり込んできた男女だった。そのひとりが、修一のいとこ、直木(柄本佑)。酒蔵の命運を賭けた大吟醸の仕込みのさなか、直木の目の前で予想もつかない異変が起こる???。
酒造りの中で明らかになる男たちの過去と苦悩。追い求めた酒の一滴「リキッド」が流れ出るとき、起死回生の逆転はなるのか?
冬の金沢を舞台に描くヒューマンドラマ。男たちの涙と、とびっきりの笑顔にご期待下さい。